平成のこれまでにAVアンプは3社使いました。
ヤマハ3台、デノン4台、パイオニア1台です。
それぞれの印象、特徴、感想を書いておきます。
・ヤマハ
自ら展開していた豊富なサラウンドモード・・多彩ですが、ともすれば煩雑で選択肢が多すぎ。
器用貧乏とも取られがちだった(私見です)それらを、ヤマハは新機能「サラウンドAI」搭載でひとまとめにするという合理化を果たしました。これが個人的観点から評価できます。
オートセットアップも当初より社内製で、スピーカー位置の角度測定に対応しているのは国内勢ではヤマハのみ。
音質は近年聴いていませんから、メインスピーカーにシネマDSPの不自然な響きが乗るという欠点がどうなっているのかはわかりません。→ユーザーさんに情報いただきました。不自然だそうです。
Auro-3Dの対応に関しては、シネマDSPと仕組みが被っていると思いますので、優先順位は低いものと思われます。
フロントハイトを使用するドルビープロロジックIIzは、確かスルーしていた記憶があります。
・デノン
一時は、MCACCの確かな性能を有し、実力のあったパイオニアのSC-LX80番代にリファレンスの座を奪われていましたが、近年は物量作戦が功を奏し、その立場を逆転してしまいました。
音質は堅実で低重心ですが、瞬発力とキレはパイオニア機に譲る印象もあります。
なぜか、サブウーファー2台の制御については、Audysseyの方がマッチするようです。
デノンのAVアンプは、オートセットアップの仕組みにAudysseyを長年採用していますが、パイオニアのようにマニアックなユーザーにフレンドリーではありません。
専用の有料アプリ「Audyssey MultEQ Editor」は、測定データが「不正なファイル」に勝手に置き換えられて使用不可となるなど、今日に至っても使い勝手の改善がされないままで、使用もままならないことには閉口します。
オートセットアップもそろそろ、自社開発で搭載を期待したいところです。
・パイオニア
パイオニアのAVアンプは好きでした。今思うと操作アプリで出来ることも多く、とてもいじり甲斐がありました。
音もシャープでキレが良く、アトモスのオブジェクトは定位も抜群で、フルバンドフェイズコントロールを擁すMCACC Proは、とても優秀でした。
現行のSC-LXシリーズもきっと良いはずですが、サラウンドフォーマットの対応とチャンネル数で出遅れている感が否めずに元気がなく、一時の存在感が薄れているのは残念です。
一部のユーザーに、フラッグシップのAVアンプをディスる傾向が見えます。個人の感想は自由ですが、他のAVアンプユーザー、ファンには配慮してほしいものです。